第6回:排水・生ゴミ臭の正体 ― 硫化水素とメチルメルカプタンの分解法
生ゴミや排水口の悪臭の正体は、**硫化水素(H₂S)やメチルメルカプタン(CH₃SH)**といった含硫黄化合物です。これらは極めて低濃度でも強い悪臭を放ち、腐敗細菌の活動によって絶えず発生します。
一般的な漂白剤やアルコールでは、これらのガスを完全に除去できません。理由は、有機被膜(ぬめり)の中で細菌が「バイオフィルム」を形成し、外部からの薬剤を遮断してしまうためです。
このバイオフィルムを破壊・除去するには、フミン酸とアスコルビン酸の併用が効果的です。フミン酸は生体膜を軟化し、アスコルビン酸は酸化還元反応で硫黄系ガスを分解します。
また、アルギン酸ナトリウムには吸着・保湿作用があり、排水口内部の臭気ガスを一時的に閉じ込めて分解を促進します。
これらの天然素材を組み合わせた試験では、5分以内に硫化水素濃度が99.9%減少したとの報告(日本薬局方保存効力試験準拠データ)もあります。
