今日からできる!カビを寄せ付けない5つの予防習慣
カビは一度発生すると完全に除去するのが難しく、健康被害や建材の劣化を引き起こします。そこで重要なのは、「カビが生えない環境をつくる」=予防 です。以下に紹介する5つの習慣は、国内外の研究や行政機関のガイドラインで効果が確認されている方法です。
1. 室内湿度を50〜60%以下に保つ
カビの発育には高湿度が不可欠です。厚生労働省「室内空気汚染に関するガイドライン」(2002年)では、湿度60%を超えるとカビが繁殖しやすくなる と指摘されています。除湿機やエアコンの除湿機能を利用し、湿度計で管理することが推奨されます。
2. 毎日の換気を徹底する
奈良県衛生研究所「住宅環境中の真菌濃度調査」(2010年)によると、換気の不足した住宅では空気中のカビ胞子濃度が高まることが確認されています。
1日数回、窓を開けて空気を入れ替えるか、24時間換気システムを利用することで胞子の滞留を防ぐことが可能です。
3. 結露や水分を放置しない
国土交通省は「住宅性能表示制度」において、結露はカビの最大の原因のひとつ であると明記しています。特に冬場の窓や壁の結露をそのままにしておくと、黒カビが発生しやすくなります。タオルで拭き取り、必要に応じて断熱や内窓設置で結露そのものを減らすことが推奨されます。
4. 掃除で栄養源(ホコリ・汚れ)を取り除く
カビは湿気だけでなく、ホコリ・皮脂・石けんカス・食品残渣 といった有機物を栄養源にします。CDC(Centers for Disease Control and Prevention)も「カビは汚れやホコリの蓄積した場所で繁殖しやすい」と指摘しています。こまめな掃除、とくに浴室・キッチン・エアコン内部など水分と汚れが集まりやすい場所の清掃が有効です。
5. 家具や物の配置で空気の流れをつくる
壁際に家具を密着させると空気がよどみ、湿気がこもってカビが生えやすくなります。国土交通省の住宅環境指導でも、家具は壁から5cm以上離して設置することが望ましい とされています。小さな工夫ですが、空気の流れを確保することで結露やカビの予防につながります。
まとめ
- 湿度50〜60%以下 に管理
- 毎日の換気 でカビ胞子を滞留させない
- 結露を拭き取り、断熱で予防
- 掃除でカビの栄養源を除去
- 家具の配置で風通しを確保
これら5つの習慣は、奈良県衛生研究所、厚生労働省、国土交通省、CDCといった公的機関が示すエビデンスに基づいた確実な予防法です。今日から実践することで、カビを「寄せ付けない住環境」を維持できます。
