4・目には見えない“カビ予備軍”の存在とは?発生前にできること

「気づいたら壁や天井にカビが生えていた…」そんな経験はありませんか?
実はその原因は、目に見えない「カビの胞子」にあります。カビは発生してから除去するのは大変ですが、発生前に予防すること がとても重要です。本記事では、最新の調査結果をもとに、カビの正体やカビ対策のポイントを解説します。


空気中に漂うカビ胞子の実態

奈良県衛生研究所が行った 「住宅環境中の真菌濃度調査(2010年)」 では、一般家庭の室内空気1立方メートルあたりに含まれるカビ胞子数が 6~1,350個/m³ に及ぶことが報告されています。
つまり、見えなくても私たちの生活空間には常にカビ胞子が存在しているのです。

さらに、アメリカ疾病対策センター(CDC: Centers for Disease Control and Prevention) も「カビ胞子は自然界に広く分布しており、完全に避けることはできない」と指摘しています。


湿気だけじゃない!カビが好む3つの条件

カビは胞子のままでは無害ですが、環境が整うと一気に発芽し、黒カビや白カビとして目に見える形で増殖します。
特に注意すべき環境条件は次の3つです。

  1. 湿度が高い(60%以上)
  2. 換気不足で空気がよどんでいる
  3. ホコリ・皮脂・石けんカスなど栄養分がある

厚生労働省の 「室内空気汚染に関するガイドライン」 でも、湿度と換気がカビ予防のカギであると示されています。


カビの発生を防ぐ5つの習慣

「カビをゼロにする」ことは不可能ですが、カビが育たない環境づくり は可能です。次の習慣を取り入れてみましょう。

  • 室内湿度を 50~60%以下 に保つ(除湿機・エアコンの除湿機能が有効)
  • 毎日 換気 をして空気を循環させる
  • 窓の 結露はこまめに拭き取る
  • 水まわりは乾燥させる(浴室は換気扇を長めに回す)
  • 家具を壁から少し離して、空気の通り道をつくる

これらを続けることで、“カビ予備軍”の発芽を抑え、住まいと健康を守ることができます。


まとめ

  • カビは空気中の 目に見えない胞子 から始まる
  • 湿気・換気不足・汚れがカビの発生要因
  • 奈良県衛生研究所やCDCも「カビ胞子は避けられない」と報告
  • 湿度管理・換気・清掃 がもっとも効果的なカビ予防法

「気づいたらカビが生えていた」とならないために、今日から室内環境を見直してみませんか?

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